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ミラノ旅行とカルネヴァーレ

mikiko6

更新日:2020年9月7日

リヨンは久しぶりの晴天で、近所の商店の人たちが通りの陽だまりで立ち話しをしています。花屋さんの前で娘が色とりどりの花を熱心に見ていたら、若い店員さんがガーベラを一本プレゼントしてくれました。最近電話ごっこに凝っている2歳の娘は、その花を耳にあてて「はい、もしもし」。

 先週、ミラノ郊外の友人宅を訪問し、ドゥオーモ広場で開催されたカルネヴァーレ(謝肉祭)に行ってきました。リヨンからミラノまでは、車で約4〜5時間かかります。フランスの国境を超えてイタリアに入ったところで、高速道路沿いのバール(カフェ)に寄ってひと休みすることとなりました。

バールでカップッチーノを注文していると、見知らぬイタリア人女性が娘を見て、「何て素敵な女の子かしら。私の家に連れて帰ってしまいたいくらい。隣はお兄ちゃん? 年が離れていると、子育てを一から再体験できるわね。人生をもう一度生き直しているみたいで幸せね。」と話しかけてきました。イタリアでは、幼い子供の周りにまるで磁石に引きよせられたように人が集まってきます。


まだミラノで暮らしていた10年前、店の前を通る度に幼い息子の手にビスケットを握らせてくれた近所のお菓子屋さんのこと、寒い日に子供に毛糸の帽子をかぶせずに外出したら、知らないおじさんから「頭から風邪をひく」と注意されたこと、などをふと思い出しました。

アンブロジアーノカレンダー

ミラノのドゥオーモ広場で開催されたカルネヴァーレは、雨天により予定されていたパレードが取りやめとなってしまいました。小雨になった午後に広場に行ってみると、例年ほどの人出はなかったものの、仮装した人々が集まっています。有名なベネチアのカルネヴァーレでは仮面舞踏会のように美しい衣装に包まれた人々が街を歩いていますが、ミラノは、どちらかというと子供の仮装大会という感じ。


ミラノのカルネヴァーレは、イタリアの他の地方のカーニバルの時期より一週間ほど遅く開催されます。それは、ミラノのカトリック行事がローマ典礼の暦ではなく、ミラノの守護聖人アンブロージョにまつわるアンブロジアーノカレンダーに沿っているからです。ここでは、教会のミサや結婚式もアンブロジアーノ典礼に則って行われることが多いのです。以前、そのことをよく知らなかった私は、教会の結婚式でアンブロジアーノ典礼では使用されない曲を演奏しようとして、司祭様に「うちの教会ではその曲は使わないんですよ」と注意されてしまいました。

 ミラノからリヨンへ向かう帰り道、カーニバルの時期に食べるお菓子を買いました。この砂糖をまぶした揚げ菓子はミラノでは「キャッケレChiacchere (お喋り)」 トリノの方では「ブジーエGugie (嘘)」と呼ばれています。リヨンでもカーニバルの時期によく似たお菓子が「ビューニュBugne」という名前で売られています。

                    リサ 3月2日 リヨンにて

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