5月は何かとストの多い月でした。
労働法改正に反対する抗議のストは、公務員スト、学校給食のスト、交通機関のスト、ガソリンストライキ、と枚挙にいとまがありません。
リヨン郊外のヴィルユルバン(Villeurbanne) 市の公立学校では、3月22日から始まった学校給食のストが結局夏休みに入るまで続く見通しとなりました。昼休みに食事帰宅できない子のためには、市販のサンドイッチが用意すされたのですが「同じサンドイッチばかりで、もううんざり」という声が子供達から上がっています。
先週の木曜日の午後にベルクール広場(Bellecour)に行こうとしたら、労働法改正反対デモの警備のため地下鉄が閉鎖されていました。
空から警備ヘリコプターのプロペラ音が激しく聞こえます。
警備にあたる警官に、広場を通らないで次の地下鉄の駅に行く道筋を尋ねたら「僕はリヨンの人じゃないから、わからないよ」と言われました。
警官は近隣県からも動員されているようです。
労働法改正は、雇用促進して失業者を減らす目的で企業側の裁量を拡大するものですが、それは逆に労働者を解雇しやすくなるということで、多くの人々、特に若者が反発しています。
もともと労働者の権利が堅く守られている国だけに、オランド大統領が改正案を見直して譲歩し条件を緩和しても、労働法改正案そのものを撤廃しない限り抗議行動はおさまりそうもありません。
国鉄SNCFでもストがありましたが、こちらは近年、国際鉄道社間の競争が激しくなったため、国鉄側が従業員の労働時間を増やそうとしたところ反発が起きました。
立て続きのデモに加え、テロ警備に動員される警官の人数が増えたため、人員不足からくる警官の激務が心配されています。
もうすぐ開催されるサッカー欧州選手権「Euro 2016」に備えて、テロを想定したセキュリディー訓練も行われました。
お天気のいい日曜日の公園は、ピクニックに出かける人々で賑わいます。
親子連れなどの人々の群れの中に、銃を手にセキュリティーにあたる軍人の姿をよく見かけるようになりました。
リサ 5月31日 リヨンにて
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