女性は40歳を過ぎるとホルモンのバランスが崩れ、いわゆる更年期障害が発生すると言います。
私も例外ではありません。冷えると体が痛くなったり疲れやすかったり。
指の関節が痛かったときは、指を動かすのも恐る恐る。娘に指を引っ張られたりすると顔が引きつっていたのですが、最近では痛みに慣れこの状態が当たり前に。指を引っ張られても怖く無くなりました。
2年前には初めてマンモグラフィー検査をしました。
左の乳頭からの軽い出血があったのがきっかけで、まず初めにエコー検査。
診断書には「異常なし。少し開いている乳管がありますので、念のためマンモグラフィー検査をお勧めします」と書かれていました。
ホームドクターに検査結果を見せると、
「癌ではないと思うけど、ほら、一応その疑いは晴らしておかないといけないからマンモグラフィー検査をしましょう」とのこと。
マンモグラフィー検査は悲惨でした。
乳房をぎゅーっと挟まれてさらに圧迫されるので、激痛とともに出血が悪化。
検査結果は「少し開きすぎている乳管がある以外に異常は見つかりませんでした。検査中に出血有り(あれだけ圧迫したら血も出る!)。IRM検査をお勧めします」
私は、はじめIRM(イエルエム)がMRIのフランス名だとわからず、イエルエムってなんですかと尋ねました。
マンモグラフィー検査にどっと疲れた私は、ホームドクターに「IRMなんて大げさな検査しなくても、とりあえず出血(といっても1、2滴)だけ止めることはできませんか。」と聞きましたが、
「IRMは治療の判断材料になるから、一応やっておいたほうがいいのよ。乳癌の疑いを全て払拭してからでないと次の手段がたてられないのよ。IRMはただ寝そべっているだけで全然痛くないから。」
と言われ、紹介状を手に今度はIRM Lyon Nord (イエルエム リヨンノルド)という施設へ。
検査は確かに寝そべっているだけなのですが、造影剤注入の注射が痛いので、やはり2度とやりたくない検査です。検査結果は特に異常なし。
当時は息子の歯科矯正をきっかけに保険のグレードを上げていたので、マンモグラフィーもIRMも保険でカバーできました。
結局しこりなどは確認されなかったのですが、血液検査では乳管内にポリープの可能性があるとのこと、それを調べるため乳管削除という話に。
ですが、私の場合は意外な展開になりました。
私を担当していた女医さんが、「胸、小さいですよね。」
「一部分の切除ですが、あなたのサイズだと一部分の割合が多くなってしまうからとりあえず様子を見ましょう。きっと乳管の中にポリープがあって出血しているのだと思うけれど、乳管のなかにあるあいだは移転しないから。1年後の検査で異常が発見されれば、今度は手術してポリープが良性か悪性かを調べます。」
乳がんの可能性を確実に排除するために手術するよりも、小さな胸がさらに縮小されないようにとの配慮が優先されたようです。
その後、開いていた乳管が閉じたせいか出血は無くなりましたが、今度は痛くなりました。そのことを伝えると「ポリープ自体に痛みはないはずだから、痛いのはきっとマンモグラフィーで胸が圧迫されたからね」と言われました。
一年後、出血はないけれど軽い痛みは続いていたのでホームドクターのところへ行くと「小さなしこりがあるみたいだから今年も検査しましょう」。
胸をぎゅーっと圧迫するマンモグラフィーはもうたくさんだというと、簡単なエコー検査だけでいいということになりました。
エコー検査をした先生は「特に悪いところはなさそうだ」と言い、痛みに関しては原因不明。診断書には「今日の時点では悪いところはみあたらないようです」と書いてありました。
その後、検査には行っていませんが、ミドルエージに突入すると原因不明の体調不良がいろいろ出て来るものですね。
余談ですが、フランスでは鍵を家の中に置いたままオートロックのドアをバタンと閉めてしまった時、レントゲン写真が活躍します。別にレントゲン写真でなくても同じくらいの薄さで丈夫な紙でもOK。ドアの隙間からレントゲン写真を差し込んで開けます。
私の2年前のマンモグラフィー写真も友人が鍵を家に置いたまま締め出された時に活躍しました。
フランスのアパートのドアはほとんどがオートロックで、それからさらに鍵を回して閉める2重構造です(レントゲン写真だけでドアが簡単に開くと泥棒が入り放題ですから)。
鍵を持たずに玄関を出てドアを閉めてしまうことはよくある話です。鍵屋さんを呼ぶと一万円以上かかりますから、このレントゲン写真方法は試して見る価値があります。 鍵を回して二重に閉めてあるとこの方法では開きません。(レントゲン写真でドアを開ける実践例はこちらの動画からhttps://www.youtube.com/watch?v=NWhDNuiL7-k
リサ 2月22日 リヨンにて
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