子供達は2週間の冬休み、久しぶりに一家で里帰りした。
2月の底冷えする寒さに驚く。
北ヨーロッパ断熱施工の家で育った夫は、日本家屋に音を上げている。
屋根裏に断熱材を敷き詰めて防寒しなければと早速ホームセンターに探しに行ったが、スウェーデンでは安く手に入る断熱材が日本では非常に高い(素材も違う)ようで失望していた。
一方リヨンでは例年になく気温が17度まで上がり、すっかり初夏。
こんなことならリヨンにいればよかったと文句を言う夫だが、せっかく日本に来たのだから、ここは日本の良さも体験してもらいたい。
今はちょうど梅が咲き始める季節。
奈良の実家から車で1時間ほどの月ヶ瀬梅まつりに行った。
紅梅、白梅、しだれ梅。夫は感動の連続である。
ちょっと歩き疲れたら、お茶屋さんの店先で焼いている草もちをいただく。
一個120円、手作り。
七輪でこんがり焼いた草もち、香ばしい香りとともに一口ほおばるとお餅がやわらか〜く伸びて中にはこしあん。
日本滞在中は、フランスのジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)のデモについてよく尋ねられた。
リヨンのデモは比較的穏やかだったので危機感はあまりないのだが、土曜のデモは早16週目に突入。規模は徐々に小さくなっていると報道されているものの、収束する気配は一向にない。
パリの観光業会は、シャンゼリゼ通りで暴動があったため大打撃だろう。
ジレ・ジョーヌたちの身につけている蛍光黄色の反射ベスト。この黄色は黄色信号と同じくあたりに注意を促す目立った黄色だ。
菜の花、タンポポやひまわりの黄色は陽気で暖かい。
レモンやバナナ、トウモロコシに卵焼き、黄色は美味しそうでもある。
しかし、黄色い梅は不思議だ。
蝋梅(ロウバイ)とよばれるが梅の仲間ではないらしい。
別名は唐梅、江戸時代に中国から渡って来た。
地味で目立たない黄色だが、癒される。
日常の慌ただしさはここにはない。
フランスのテレビで毎日のように放映されている黄色いベスト運動など、ここでは遥か遠い国の、昔々の出来事のようだ。
リサ
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